Google Cloud Platform Japan Blog
最新情報や使い方、チュートリアル、国内外の事例やイベントについてお伝えします。
機械学習アプリを大幅に高速化する TPU カスタム チップを開発
2016年5月27日金曜日
* この投稿は米国時間 5 月 18 日、Google の Distinguished Hardware Engineer である Norm Jouppi によって投稿されたもの(
投稿はこちら
)の抄訳です。
機械学習は、広くご愛用いただいている多くの Google アプリケーションにチャーミングな魅力を与えます。実のところ、Google では現在、Street View から Inbox の Smart Reply、ボイス サーチに至るまで、100 以上のチームが機械学習を使用しています。
とはいえ、私たち Google には信じて疑わない 1 つの真理があります。それは、優れたソフトウェアは、それを動かすハードウェアが優れているときに最も明るく輝くということです。数年前、機械学習アプリケーション向けのカスタム アクセラレータを独自に具現化するべく、極秘プロジェクトを立ち上げたのもそのためです。
その結果生まれたのが、機械学習を念頭に
TensorFlow
用として設計されたカスタム ASIC、Tensor Processing Unit(TPU)です。
Google 社内のデータセンターでは 1 年以上前から TPU を使ってきましたが、これを機械学習に使用するとワットあたりの最適化性能が 1 桁以上も改善されました。これは、ほぼ一気に 7 年(ムーアの法則の 3 世代分)先のテクノロジーを先取りしたようなものです。
TPU は機械学習アプリケーション用に設計されており、チップは計算精度の低さに対する耐性が高くなっています。つまり、演算ごとに必要とされるトランジスタの数が少なくて済むのです。
これにより、1 秒間に実行できる演算をより多くチップに詰め込み、高度で強力な機械学習モデルをより高速に適用できるようになりました。そのため、ユーザーは、よりインテリジェントな結果をより速く得ることができます。
下の写真は TPU を搭載したボードです。Google のデータセンター ラックのハードディスク ドライブ スロットに収まるように設計されています。
TPU ボード
TPU は、Google が研究成果をいかに速く実用化するかを示す実例でもあります。最初に半導体をテストしたときから、Google のデータセンターでアプリケーションを TPU で実際に動かすまでに要したのは、わずか 22 日でした。
TPU はすでに、
RankBrain
での探索結果の関連性を高めることや、
Street View
におけるマップやナビゲーションの精度と品質の向上など、Google の多くのアプリケーションにパワーを供給しています。
囲碁の世界チャンピオンである Lee Sedol 氏との対局
で、AlphaGo のエンジンになったのも TPU です。TPU により、AlphaGo はずっと速く思考し、ずっと先まで指し手を考えられるようになりました。
Lee Sedol 氏との対局で使われた AlphaGo の TPU を収めているサーバー ラック
私たち Google の目標は、機械学習の産業を牽引し、そのイノベーションをお客様が活用できるようにすることです。Google のインフラストラクチャ スタックに TPU を組み込むことで、TensorFlow や Cloud Machine Learning のようなソフトウェアの開発者たちに対して、高度なアクセラレーション機能、すなわち Google のパワーを提供できるようになります。
機械学習は、お客様や一般消費者に利益をもたらすインテリジェントなアプリケーションの構築方法を変えつつあります。可能性が現実になっていく瞬間を、私たちは目撃しようとしているのです。
クラウドで農業支援 : GCP をめぐる最近の動きから
2016年5月26日木曜日
* この投稿は米国時間 5 月 13 日、Google Cloud Platform Blog の Editor である Alex Barrett によって投稿されたもの(
投稿はこちら
)の抄訳です。
失われたマヤ文明の都市
か、たんなる荒地なのか・・・。
カナダの 15 歳の少年、William Gadoury 君によって発見された Google Maps 上の
四角い土地の正体
は、いまだ不明です。
遺跡発見の顛末はさておき、最近は地理空間データに信頼を置いている
Google Cloud Platform
のユーザーもいます。そのうちの 1 社である Land O’Lakes は、
Google Compute Engine(GCE)
と
Google Cloud Storage
の上で動作する新しい
WinField Data Silo
ツールを発表しました。
このツールは、ユーザーのシステムに格納された農業データと Google Maps API を連携させ、地理空間データとしてリアルタイムに表示します。机の上でも、あるいは収穫機の操縦席でも高度な地理空間データ機能を利用できることは、Google Cloud Platform にとってユニークな差別化要素の 1 つです。
ユニークといえば、クラウド アーキテクトの Janakiram MSV 氏が執筆した記事 “
5 Unique Features of Google Compute Engine That No IaaS Provider Could Match
”(IaaS プロバーダーが太刀打ちできない GCE のユニークな 5 つの機能)が、米 Forbes に掲載されました。
同氏はその 1 つ目に GCE の
継続利用割引
を挙げています。この記事のとおり、GCE では仮想マシンの実行料金に割引が適用され、1 か月で最大 30 % 割引されます。利用料金は自動的に割引されるので、ユーザーは割引のために事前に何かをする必要はありません。
こうした料金モデルの優位性については、市場情報プロバイダーの Geofeedia も Janakiram MSV 氏と同意見のようです。同社によると、(AWS の)リザーブド インスタンスという料金モデルは、クラウド コンピュータ リソースをプロビジョニングするうえでまったく受け入れられていません。
Geofeedia のプロダクション エンジニアリング ディレクターである Charlie Moad 氏は、「アジャイル ソフトウェアの世界では、1 つのソフトウェアを作成しても、それのみで 3 年間ハードウェアのニーズに応えるのは極めて難しい」と
同社ブログ
で述べています。
また Moad 氏は、複数地域対応のアプリケーション構築のための GCP ネットワーキング、ファイアウォールのルール、プロジェクト中心型のアプローチについて言及しています。
ところで、先日開催された
Google I/O 2016
はいかがだったでしょうか。遺跡発見に関する続報と併せて、次回もお楽しみに。
Cloud Vision API でイメージの「銀河」を探索しよう
2016年5月25日水曜日
* この投稿は米国時間 5 月 24 日、Google Cloud Platform の Staff Developer Advocate である 佐藤一憲 と、
Reactive Inc.
の Product Manager である堺礼氏によって投稿されたもの(
投稿はこちら
)の抄訳です。
3 月にサンフランシスコで開催された Google Cloud Platform 最大のイベント
GCP NEXT 2016
で、Google のシニア フェローである Jeff Dean が、
Cloud Vision Explorer
を使って
Cloud Vision API
を紹介しました。
今回、この素晴らしいデモが一般公開され、誰でも体験できるようになりました。ぜひ
お試し
ください。
Cloud Vision API
について改めて紹介すると、これは
Google Cloud Platform
が提供する画像分析サービスです。使いやすい REST API を介して強力な機械学習モデルを利用でき、高い精度での画像分析が可能です。
Cloud Vision API
は、画像内のオブジェクトを数千ものカテゴリに高速に分類したり、画像に含まれる顔の位置や感情を検出したり、画像に含まれる文字列の検出と読み取り (OCR) を行うことができます。画像を API にアップロードして分析する方法に加え、
Google Cloud Storage
上に保存された画像を分析することもできます。
ラベル検出機能は 1,000 画像あたり 2 ドル、その他の機能は 1,000 画像あたり 0.60 ドルから利用可能です(
料金ページ
を参照)。また、誰でも 1 か月 1,000 画像まで無料で API を使用できます。
Cloud Vision API を使って「銀河」を探索
Google Chrome(最新版)で上述のデモにアクセスし、LAUNCH ボタンをクリックすると、“イメージ ギャラクシー” が表示されます。
イメージ ギャラクシーには 20 から 25 のグループが含まれており、名前(たとえば、sea、snow、vehicle)はそれぞれ画像の内容の分析結果を反映したものになっています。グループの中でズームアップすると、数千の画像のサムネイルが現れます。
From
Wikimedia Commons
(
CC-BY
/
CC-BY-SA
)
いずれかのサムネイルをクリックすると、Google の機械学習モデルが検出した情報が右側に表示されます。下の猫の画像の場合、システムはそれぞれ 99 %、99 %、93 %の確率で “Cat”、“Pet”、“British shorthair” を認識しています。
From
Wikimedia Commons
(
CC-BY
/
CC-BY-SA
)
何千もの画像の内容を把握する Vision API
Cloud Vision Explorer に表示される 80,984 枚の画像は、最大級のフリー メディア リポジトリである
Wikimedia Commons
からダウンロードされたものです。Commons には現在
65 万枚の分類されていない画像
がありますが、個々の画像の説明がないために、それらの画像の価値を生かすことが難しい状況です。
そこで
Cloud Vision API
の出番です。Vision API は、このように膨大で無秩序な画像が集められたサービスでその能力をいかんなく発揮します。
イメージ ギャラクシーを生み出したクラスタ分析技術
このデモを作るうえで課題となったことの 1 つは、イメージギャラクシーの生成です。
クラスタ分析
と呼ばれる手法により、Vision API の出力にもとづいて類似する画像を複数のグループに分類して 3D 空間にマッピングしています。
このイメージギャラクシーの中では、たとえば猫の画像は、車や運動場の画像よりも、犬のような類似する画像の近くに配置したいところです。
そこで Cloud Vision Explorer では、ラベルとスコアに基づいてすべての画像のベクトル表現を定義し、さらに
次元削減(dimensionality reduction)
を適用してベクトル表現を 3D 空間に収める手法を用いています。
このベクトル表現は、単語をベクトルに変換する
GloVe
辞書を使用して、“cat” や “dog” などのラベルを高次元のベクトル(通常は 200 次元以上)に変換したものです。スコアに基づいて、ラベルに対応するベクトルを線形結合すると、個々の画像のベクトル表現が得られます。
これで、個々の画像に対応するベクトルを取得できます。この高次元データセットを可視化するため、
t-SNE(t-Distributed Stochastic Neighbor Embedding)
と呼ばれる次元削減のアルゴリズムを用いました。t-SNE によって個々の画像のベクトルを 3 次元ベクトル(x, y, z)に変換します。
From
Wikimedia Commons
(
CC-BY
/
CC-BY-SA
)
つづいて3D 空間におけるクラスタ(人、椅子、車などのカテゴリ)を抽出するために、ユークリッド距離による K-means 法を適用し、個々のクラスタに色を付けました。クラスタの名前は、集まった画像の中で最も多いラベルを使うことにしました。
このクラスタ分析のモデルは Python で実装されており、Google が開発したオープンソースの機械学習ライブラリである
TensorFlow
によって実装されています。
HTTP/2 による滑らかな動き
Cloud Vision Explorer のもう 1 つの重要なポイントは、UI の滑らかな動きです。10 万もの画像を含む画面でこの動きを可能にするため、開発チームは
Google Cloud Storage(GCS)
をバックエンドとし、
WebGL
と
React
を組み合わせて使用することにしました。
必要なロジックはすべて JavaScript クライアントにまとめ、バックエンド サービスとしては GCS だけを使いました。Explorer でズームインしたときに表示されるサムネイルの作成には、
GCS に実装された HTTP/2 プロトコル
を使っています。
GCS をバックエンドとしているため、Web サービスのバックエンドをゼロから設計、運用する手間をかけずに、Google の各種サービスに匹敵するスケーラビリティと可用性を実現しています。
なお、ソースコードは
GitHub のリポジトリ
で公開されています。
Jeff Dean による
GCP NEXT 基調講演でのデモ
では、Cloud Vision API とクラスタ分析の組み合わせにより、数千もの画像を構造化して可視化できることが示されました。
この手法は、個人向けや業務用途の画像ライブラリのインタラクティブな検索ツールなど、さまざまなユースケースに応用できます。ぜひ、ご活用ください。
Land O'Lakes の挑戦 : 100 億人分の食料をまかなう農業を GCP で後押し
2016年5月24日火曜日
* この投稿は米国時間 5 月 12 日、Google の Product Marketing Manager である Jennifer Garcia によって投稿されたもの(
投稿はこちら
)の抄訳です。
2050 年には世界人口が 100 億人を超え、その食料をまかなえるだけの生産量が農業にも必要となります。そのためには、農業従事者 1 人あたり 250 人分の食料を生産しなければなりません。これは、現在の 1 人あたりの生産量よりも 61 % 多い量です。
こうした爆発的に増加する食料需要に応えるため、農業協同組合の
Land O'Lakes
はクラウドによって現代農業に革新を起こそうとしています。その取り組みは、子会社で農業ソリューションの大手プロバイダーである WinField のブランドで実を結びつつあります。
Land O'Lakes が先ごろ発表した、
Google Cloud Platform(GCP)
を利用して構築された WinField Data Silo は、農業者がデータに基づいて的確な判断を下せるように支援するクラウド ベースのアプリケーションです。
農業者は作物の生育過程で十数回、重要な判断を下します。いつ種をまくか、どこにどれだけの水と肥料をやるかといった具合です。
従来、こうした判断は主に勘に頼って行われていました。しかし、多くのソースから同時にデータを収集して取り込み、分析できるクラウド ベースのビッグデータ ツールがあれば、農業者は精密な情報を活かして収穫の最大化を図れます。
Land O'Lakes は農業向けの高機能な意思決定ツールを目指し、農業者がデータを活用できるクラウド ネイティブなシステムとして Data Silo を構築しました。
Data Silo は、データの収集、取り込み、蓄積を行い、農業者や小売業者、サードパーティ プロバイダーに提供します。以前はばらばらに存在していたシステムを接続し、ユーザーが作物と農作業に関する情報を迅速に共有できるようにします。
Data Silo を使えば、農業者は簡単にデータをそのプラットフォームにアップロードし、ダッシュボードを作成して情報を検索できます。こうして、特定の耕地でどの作物を栽培すべきかといった農学上のベスト プラクティスのガイダンスが得られる一方、それらのデータの所有者やアクセス権限を管理できます。
Land O'Lakes は、Google Cloud Platform Technology Partner である
Cloud Technology Partners(CTP)
の協力を得て、Data Silo をゼロから開発しました。CTP は最初のフェーズにかかわり、
Google App Engine
と
Google Cloud SQL
を利用して、プロジェクト開始から数週間でワーキング プロトタイプを構築しました。
Land O'Lakes は最終的に、Data Silo を
Google Compute Engine(GCE)
に移行し、GCE 上でそのウェブ ベース PHP アプリケーションの運用や、モバイルおよびウェブ ベース インターフェースの提供、既存の監視およびセキュリティ システムとの連携を行うようにしました。さらに、複雑な GIS 関数を実行するため、PostgreSQL データベースと PostGIS ライブラリを実装しています。
Cloud Platform
の重要な差別化要素の 1 つは、高度な地理空間データ機能にあります。Land O’Lakes は Data Silo を
Google Maps API
と連携させることで、有意義なラベルのレイヤが重ねられた地理空間データをモバイル デバイスやデスクトップで閲覧できるようにしています。
Data Silo ユーザーは、作物の種類や生育期間、収穫などのデータを、ユーザー定義ビューでソートして見ることができます。マップは、ユーザーがシステムにアップロードする新しいデータでリアルタイムに更新されます。
Google Cloud Platform
の各種機能は、Land O’Lakes と Data Silo にユニークな可能性を提供しています。Data Silo は現在、農業者が農作業に関するデータを保存し、共有する場として主に機能していますが、将来は、さまざまな農業アプリケーションのデータ ハブに進化する可能性があります。
たとえば、Data Silo とともに
Google Cloud Pub/Sub
を使用してデータを統合したり、
Google BigQuery
と
Google Cloud Bigtable
を使用して作物の収穫増につながる分析を行ったりということが可能になるかもしれません。
Land O'Lakes は 50 年以上にわたって成長を続け、30 万以上の農業者のニーズに対応してきました。農業者の生産量拡大に加えて、省資源と環境への影響低減を支援するため、Land O'Lakes は新しい技術に多額の投資を行っています。
柔軟かつ安全で簡単にスケーリングできるクラウドを利用できることは、Land O'Lakes にとって、Data Silo のリリースと将来のイノベーションを成功させるうえで不可欠なのです。
Land O'Lakes がどのように
Google Cloud Platform
を導入したのかを詳しく知りたい方は、GCP NEXT での同社の
技術セッション
をご覧ください。
- Posted by Jennifer Garcia, Product Marketing Manager, Google
.NET チュートリアル : GCP で ASP.NET アプリを実行する簡単な方法
2016年5月24日火曜日
* この投稿は米国時間 5 月 11 日、Development Programs Engineer である Jeffrey Rennie によって投稿されたもの(
投稿はこちら
)の抄訳です。
Google Cloud Platform
(GCP)がサポートするプラットフォームやプログラミング言語はさほど多くない、と考えるのは早計です。私たち Google は、
Google App Engine
で動作する Python や Java のエンジンを作り、その後も PHP、Go と続けてきました。そして今度は、
Google Compute Engine
で .NET Framework をサポートします。
Google は先ごろ、
Google Cloud Datastore
や、
Compute Engine
で動作する Windows 仮想マシンのようなサービスのために、
.NET クライアント ライブラリ
を公開しました。これで、Cloud Platform 上で
ASP.NET
アプリケーションを直接実行することも可能になります。
この環境にすぐに慣れていただくために、ASP.NET アプリケーションの構築と Cloud Platform へのデプロイの方法を紹介した、2 つの新しいチュートリアルも併せて公開しました。
このうち
Hello World チュートリアル
は、ASP.NET アプリケーションを
Compute Engine
にデプロイする方法について説明しています。
一方、
Bookshelf チュートリアル
では、信頼性が高く、スケーラブルで管理が簡単な ASP.NET MVC アプリケーションを、Cloud Platform サービスを用いて作成する方法についてまとめています。
このチュートリアルではまず、.NET で構造化データを格納する方法を解説しています。SQL がお好きなら、Entity Framework を使って Cloud SQL に構造化データを格納しましょう。接続文字列と ALTER TABLE 文にうんざりでなければ、構造化データを Cloud Database に格納してください。
これ以外にも、バイナリ データの格納方法や、バックグラウンド ワーカー タスクの実行方法について解説しています。
ぜひ、チュートリアルの内容を試していただき、ご意見、ご感想をお寄せください。
もっとも、今回の .NET サポートはほんの出発点に過ぎません。Google は現在、.NET プログラマーの方にも Google API に慣れ親しんでいただくため、
オープンソース ライブラリ
の構築を進めています。
Google Cloud Platform
と ASP.NET アプリケーションをめぐる今後の動きにご注目ください。
- Posted by Jeffrey Rennie, Development Programs Engineer
Google Cloud Platform の新しいセキュリティと個人情報保護の ISO 認証を取得
2016年5月19日木曜日
* この投稿は米国時間 4 月 28 日、Google Cloud Platform の Product Manager である Matthew O’Connor によって投稿されたもの(
投稿はこちら
)の抄訳です。
先日、エンタープライズのお客様の個人情報保護への取り組みの決意を示すものとして、Google は
Google Cloud Platform
で クラウドセキュリティ向け
ISO27017
と、個人情報保護の
ISO27018
の 2 つの
新しい認証を追加
しました。また、私たちは
ISO27001
を 4 年連続で更新しております。
これにより、 ISO の認証を取得している
Google Cloud Platform
サービスに
Cloud Dataflow
、
Cloud Bigtable
、
Container Engine
、
Cloud Dataproc
、
Container Registry
が追加されることになりました。これに、
Compute Engine
、
App Engine
、
Cloud SQL
、
Cloud Storage
、
Cloud Datastore
、
BigQuery
、
Genomics
を加えたサービスが、今後、定期的に認証監査を受けることになります。
この様な認証により、私たちの実施している世界レベルのセキュリティや個人情報保護への取り組みに対して、独立した第三者機関による監査が行われることになり、これはお客様自身のコンプライアンスへの取り組みにも資することになります。Google は、何年にもわたり先進のインフラストラクチャの構築を進め、世界中のエンタープライズのお客様に提供を行ってまいりましたが、私たちはクラウドでのデータ保護に関する透明性を、今より更に高めたいと考えています。
Google Cloud Platform
のコンプライアンスに関する詳細は
こちら
をご覧ください。
エアロセンス株式会社の導入事例: 自社開発ドローンとクラウドサービスで測量と設備管理を圧倒的に高精度・効率化、Google Cloud Platform の先進テクノロジーでを活かして新たな市場を開拓。
2016年5月18日水曜日
少ない人員、限られた時間、予算など、制限された状況下でスピーディに結果を出すことが求められるスタートアップ。生まれたばかりの企業に求められるクラウドプラットフォームの条件とは? そのヒントを、話題のドローン技術を駆使して新たな市場を開拓しつつあるエアロセンス株式会社に聞いてきました。
■ 写真左から
エアロセンス株式会社
クラウドサービス部 シニアソフトウエアエンジニア
松本大佑さん
取締役 CTO
佐部浩太郎さん
クラウドサービス部部長
小早川知昭さん
■ 利用中の Google Cloud Platform サービス
Google App Engine
、
Google Compute Engine
、
Google Container Engine
、
Google Cloud Datastore
など
エアロセンス株式会社は、自律型無人航空機(UAV)いわゆる「ドローン」とクラウドサービスを組み合わせたソリューションを提案するスタートアップ企業。自動運転カーや各種ロボティクス事業で知られる株式会社ZMPとソニーモバイルコミュニケーションズ株式会社が共同出資する形で 2015 年 8 月に設立されました。
「現在、我が社の中心的業務となっているのが、ドローンを使った測量事業。土木建設現場などの上空にドローンを飛ばして自動撮影した写真をクラウド上で計算し、従来だと一ヶ月かかっていたような測量を、数日で行っています。3D モデルの精度も数 cm 程度で、土量計測に関しては文字通り精度の桁が上がっています。
(復元した点群データ)
(90haの工事現場全域を土量計測した結果。整地計画との高低差を色で表している)
写真は、南三陸の嵩上げ工事現場。90 ヘクタールもの広さですが、三日間ですべて撮影し切りました。その後クラウド上で作成した点群データと土量モデルの一部です。
ドローンからクラウドアプリまで全体システムを自ら設計しているので、ドローンの飛行に限らず様々な処理を自動化・最適化することができ、このように効率的かつ精度の高いオペレーションを実現することができます。
(エアロセンス株式会社取締役 CTO 佐部浩太郎さん)
ほか、大規模工事の進捗管理や設備管理など、既に多くの実績を上げているエアロセンス。そのプラットフォームに Google Cloud Platform を選んだ理由について、実際の開発・運用を担当するエンジニア、松本大佑さんは以下のように語ってくださいました。
「何よりもまず、
Google App Engine
を使いたかったからです。我々は少人数のベンチャー企業なので、サーバーの運用に人員を割くことができません。GAE であればミドルウェアのアップデートを自身で行ったり、あるいはインフラの一時停止に伴うお客様へのご案内などに時間を割く必要がありません。GAE のおかげで、開発だけに集中することができています」
そうして Google Cloud Platform を使い始めたエアロセンスですが、使い続けていく中で、その先進性が同社業務に大いに役立つということに気がつき始めたそうです。
「Google って最先端のテクノロジーをどんどん使えるようにしてくれますよね。エンジニアとしてはそれがとても魅力的。特に我々のような B2B のベンチャーはそういった技術の差が大きな武器になります。先日も、
Google Container Engine
のローリング アップデートを初めて試して感動しました。何と言うか……かっこいい(笑)。失敗してもきれいに片付けてくれるので、気軽にデプロイしてみようという気分になります。例えば、コンテナの数を動的に増やして並列処理をするシステムを構築したのですが、実際運用するとなるとコンテナの管理に困るという現実があります。GKE を使えばこの問題も解決できます」(松本さん)
「Google Cloud Platform は単なるオンプレミスの置き換えではないんですよね。今までできていたことを安くできるとか、便利にできるとかいうのではなく、“今までできなかったこと”をできるようにしてくれるのが素晴らしいです。例えば、
Google Cloud Vision API
や TensorFlow。これをサービスに組み込むことで、空撮写真のどこに何があるのかを自動検出することができるようになります。エアロセンスでは、広大な設備の管理をドローンを使って行うというサービスもすでにお客様に提供しています。広い敷地内で発生する異変を人間の目で漏らさずチェックすることには多大な労力が必要ですが、Googleのテクノロジーの力を借りることで、非常な効率化が可能です。」(同社クラウドサービス部部長・小早川知昭さん)
そんな同社のエンジニアチームが現在取り組んでいるのが、撮影・処理された空撮データをクラウド上で解析し Web アプリケーションとしてお客様に提供する仕組み。
「まず今はお客様が必要とするデータをドローンからの画像を元に作成し提供していますが、今後はお客様がエアロセンスのサービスを前提にワークフローを構築していく、ドローンがお客様の業務ワークフローの一部となるようにしていかなければなりません。その第一歩が、エアロセンスのクラウドサービスです」(小早川さん)
「バックエンドのデータ解析だけではなく、Web アプリケーションでも、Google Cloud Platform を使っています。ソフトウェア開発者の気持ちをよく理解して作られた開発環境とヘルプのおかげで非常に開発効率が高かったです。
Google App Engine
では Go 言語を使って開発したのですが、ローカル開発環境が充実しているのはもちろん、デプロイが高速で驚きました。おかげさまで、およそ 2~3 か月でほぼ商用レベルまで持っていくことができました。他のプラットフォームではこうは行かなかったと思います」(松本さん)
(開発中のWeb アプリケーション。ドローンから得た様々なデータを地図上で参照することができる)
ほか、さらなるビジネス拡大に向け、空撮地図や3次元モデルをクラウド上で自動生成する処理の高速化や、GIS 機能の強化を急ピッチで進めているという同社。
Google Container Engine
や
Google Cloud Bigtable
を積極的に利用する計画だそうです。この 4 月には開発中の垂直離着陸飛行機型のドローンを活用した
医薬品配送事業への進出も発表
しました。
「Google Cloud Platform を上手に使いこなして、我々にしかできないサービスを作りあげていきたいですね。個人的には、GPU インスタンスが使えるようにならないかと期待しています。もし実現していただけると、GPGPU を使うことで、解析にかかる時間を劇的に短縮させることができます。今後、さらに魅力的な機能が増えていくことに期待しています」(松本さん)
■ Google Cloud Platform のその他の
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