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Google Cloud

デベロッパー コミュニティ紹介シリーズ : Kubernetes Meetup Tokyo

2018年4月16日
Google Cloud Japan Team

Google Cloud の技術や製品に関して、活用方法やベストプラクティス、実践的なテクニックなどの共有や交流を目的として、さまざまなデベロッパー コミュニティが勉強会などのイベントを開催しています。このシリーズでは、Google Cloud Platform に関連するコミュニティの活動を定期的にご紹介します。

今回、ご紹介するコミュニティは、「Kubernetes Meetup Tokyo」です。

Kubernetes Meetup Tokyo とは

Kubernetes Meetup Tokyo は、コンテナオーケストレーションツール「Kubernetes」について話し合うコミュニティです。主な活動内容は技術講演・交流会からなるイベントの開催で、2016 年 5 月に第 1 回のイベントを開催して以来、1~2 か月に 1 回のペースでイベントを開催しています。

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Kubernetes とは?

Meetup の活動を紹介する前に、そもそも Kubernetes とはどのようなものなのかを簡単に紹介しましょう。

最近のシステムは、物理サーバーの上に複数台の仮想サーバーを構成する方法が一般的です。このため、システムを安定的に運用する作業が複雑になるという課題が指摘されています。

そこで新たに注目されているのが「コンテナ型仮想化」という方法です。コンテナ型仮想化では、アプリケーションを実行するために必要な依存関係にあるリソースを「コンテナ」という単位にまとめます。OS 上に複数のコンテナを提供することによって、サーバー仮想化に比べて、よりシンプルに仮想化環境を実装することができます。

しかし、実際にコンテナ型仮想化環境を運用する際には、個々のコンテナの運用管理(オーケストレーション)ツールが必要になります。そのコンテナオーケストレーションツールの中で、最も広く普及しているのが Kubernetes です。

Kubernetes は元々、Google が開発していたツールをオープンソース化したことで普及が加速し、現在では Google Cloud Platformの Google Kubernetes Engine (GKE)をはじめ、複数のクラウド環境で公式にサポートされています。

Kubernetes はどんな用途で使われているの?

次に、具体的に Kubernetes がどのように使われているのかをご紹介します。

  • コンテナ展開の自動化
    アプリケーションをコンテナ化して実装する場合、実際には複数のコンテナを、複数のホストに展開する場面が多々あります。「さまざまな異なる商品を異なる住所に配送する運送業」に例えてみましょう。

    この場合、コンテナ型仮想化というのは「商品を箱(コンテナ)に詰めて配送する」ことに相当します。大きさや形が異なるものも、箱詰めすることで持ち運び自体は楽になります。しかし、「どの住所にどの荷物を運んだらいいのか」を 1 件ずつ判断して処理する作業は大きな手間がかかります。

    Kubernetes は、この「配達先を決める作業」に相当する部分を自動化します。コンテナは共通規格なので、アプリケーションの実行環境が変わってもスムーズに展開できる利点があります。複数のコンテナをグループとして管理する機能も備えています。

  • コンテナの死活管理とアクセス分配の自動化 : アプリケーションの障害や、アクセスによる負担でパーフォマンスが落ちるなど、アプリケーションの安定性を守るのが大きな問題になります。コンテナ化したアプリケーションを複数のホストに展開する際、いずれかのコンテナがダウンしたときに、すぐに別のコンテナを自動で立ち上げてくれます。また、アプリケーションの負荷が高まった場合は自動的にサーバーの数を増やし、複数のホストへアクセスを分配することもできます。

このように、Kubernetes はコンテナ型仮想化環境の運用に必要なさまざまな管理作業を自動化するため、コンテナを基盤としたシステム構築に欠かすことのできないツールです。

Kubernetes Meetup Tokyoはこんな方におすすめ

  • コンテナ型仮想化など、クラウド技術を使ったアプリケーション開発に興味がある方
  • Kubernetes によるシステム構築のノウハウを知りたい方
  • 地方在住など、他のデベロッパーと情報共有したい方

Kubernetes Meetup Tokyo は、Kubernetes に関する基礎および実践的な知識を学ぶのに適したコミュニティです。イベントは毎回定員の 2~3 倍の参加申込みが集まる人気ぶりで、Kubernetes に対する世のデベロッパーの関心の高さが伺えます。

毎回定員を大幅に超える参加申し込みがあることから、通常の参加枠は抽選となっています。つまり、抽選日までに参加登録した方を対象に、平等に参加者が選ばれます。そして、通常の参加枠とは別に、関東 1 都 3 県以外からの参加者専用の遠方枠、女性 / LGBT の方向けの枠が用意されています。条件に当てはまる方にとっては参加しやすいのも魅力の一つです。

また、休憩を兼ねたビールとピザを楽しみながらの懇親タイム、毎回希望者を募って行う LT 大会など、技術講演だけでなく、参加者同士の交流にも力を入れています。「Kubernetes について語り合う仲間がほしい」という方にもおすすめです。

Kubernetes Meetup Tokyo が開催する最新のイベント情報を知りたい方は、コミュニティに参加登録してみてはいかがでしょうか?活動状況やオンライン コミュニケーションなど詳しい情報は以下のサイトよりご覧いただけます。

コミュニティ概要

名称 : Kubernetes Meetup Tokyo
サイト : https://k8sjp.connpass.com/
発足 : 2016 年 5 月
会員数 : 2,200 名以上
イベント開催:12 回(2018 年 3 月現在)

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