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Google Cloud

デベロッパー コミュニティ紹介シリーズ : TensorFlow User Group

2017年12月25日
Google Cloud Japan Team

Google Cloud の技術や製品に関して、活用方法やベストプラクティス、実践的なテクニックなどの共有や交流を目的として、さまざまなデベロッパー コミュニティが勉強会などのイベントを開催しています。このシリーズでは、Google Cloud Platform に関連するコミュニティの活動を定期的にご紹介します。

第 1 回目は、TensorFlow User Group Tokyo です。

TensorFlow User Group Tokyo とは

2015 年にオープンソース ソフトウェアである TensorFlow が初めて公開されてから 1 年が経過し、日本でも利用者が増えてきた状況を受けて、利用者の交流の場を作りたいという思いから 2016 年 10 月に TensorFlow UserGroup (TFUG)が発足しました。TFUG では、難しい、敷居が高いと思われがちな深層学習や機械学習をもっと気軽に触れられる場にすることを目指しています。

当初、話題となっていたのが「TensorFlow」の日本語での読み方。日本では数学で「Tensor」を「テンソル」という読むこともあって、テンソルフローと呼ぶ方が多いとのことですが、TFUG では、初回のイベント参加者で多数決を取って 「テンソルフロー」としたそうです。

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TFUG のロゴ

会の発足から 1 年の間にメンバーは 3,000 名以上(注: Compass での登録ユーザー数)、主催・共催を含めると 20 回以上のイベントを開催しています。イベント告知後のイベントサイトは毎回 5,000 PV を超え、ユニークユーザー数も 3,000 近くなり、登録メンバーのほとんどが告知を見ているという”メンバーの関心度が大変高い”コミュニティです。また、定員に対する参加希望者数も毎回 3 倍近くとなり、狭き門となっています。
こうした状況もあって、イベントは可能な限りライブストリーミングで配信し、開催後に講演資料も含めてアーカイブ化しています。これまでに開催されたイベントはこちらからご覧いただけます。

また、テーマを TensorFlow の適用事例を中心とした利用者視点のものと、技術を深掘りする開発者視点のものに分け、できるだけ多くの方に参加いただけるよう工夫もしています。

  • 奇数回 : "How to use TensorFlow in your team"をテーマにしたトーク
  • 偶数回 : "Dive into TensorFlow"をテーマにしたより技術的なトーク

過去にはこんな講演も

20 数回ものイベントではいろいろなスピーカーが登壇しました。たとえば、第 3 回のミートアップでは、レビューをベースとした実名型のグルメサービス、Retty さんが登壇。「Deep Learning の自然言語処理への応用事例」というタイトルで、自社で持っている口コミデータを使い TensorFlow を試してみたという発表が行われました。「デート目的に使える店舗を探すこと」を目指して試してみたところ、かなり高い精度の結果が得られたとのことです。このようにデータを持っている企業の方が「実際に TensorFlow を使って学習してみた」という発表も頻繁に行われており、参加者の満足度も高いイベントを実施することができています。

イベントは毎回話題性のある面白いセッションが多いので、大学の研究者やエンジニアだけでなく、ビジネス寄りの方にとっても興味あるものを見つけられるでしょう。

Jeff Dean  を囲んで

去る 2017 年 11 月 29 日、Google Brain チームを率いる Jeff Dean(Google、Senior Fellow)   が来日し、機械学習や TensorFlow の最新事情の紹介と意見交換の場として、「Machine Learning Developer Meetup」 を開催しました。本イベントでは、TensorFlow User Group Tokyo の活動も紹介されました。
Jeff Dean より「Machine Learning/TensorFlow 周辺で今、何が起きているのか」をテーマに、技術やビジネス動向の話があった後、TFUG の活動藤原秀平さん(株式会社トップゲート)から、最近リリースされた「TensorFlow Ver1.4」に関するお話がありました。コードの書きやすさや大規模な分散学習機能が強化されているなど、機能性やその使い勝手の向上について普段から TensorFlow を使っているエンジニア視点で語っていただきました。
後半は、Jeff、藤原さんに加えて、TFUG オーガナイザーの太田満久さん(株式会社ブレインパッド)、秋葉拓哉さん(株式会社Preferred Networks)を交えて、機械学習、TensorFlow  に関連した質問に登壇者が答えるという Q&A セッションが行われました。

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機械学習から始まり、分散処理のテクノロジー、システム運用の話題まで内容は多岐にわたり、中身の濃いセッションとなりました。

TFUG はこんな方におすすめ

  • TensorFlow に触れたことはまだ無いが興味がある人
  • 新しい発見をしたいと思う人
  • 特定のテーマで深く議論したい人(例:関連論文を読みたい、ハードウェアと絡めたいなど)

東京以外では宇都宮会津、関西方面でもコミュニティが立ち上がっています(2017
年 12 月現在)。また、テーマを絞った分科会も不定期に行われています。

[分科会の一例]

  • NN 論文を肴に酒を飲む会 : 深層学習 、機械学習関連の論文を読み合わせする会です。これまでに、自然言語処理、画像処理などをトピックに開催しています。
  • ハード部 : FPGA、TPU などハードウェアをテーマとした分科会です。

今後のイベント開催をいち早く知るためにも、コミュニティへ参加登録してみてはいかがですか。

コミュニテイ概要
名称 : TensorFlow User Group Tokyo
サイト : https://tfug-tokyo.connpass.com/
発足 : 2016 年 10 月
会員数 : 3,000  名以上
関連コミュニティ : TUFG UtsunomiyaTFUG Aizu

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