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Google Cloud

Cloud Spectator 調査 : Compute Engine が価格性能比でトップに

2017年6月27日
Google Cloud Japan Team

ベンチマーク サービスやコンサルティングを提供する独立系企業 Cloud Spectator が発表した最新のベンチマーク調査によると、Google Cloud が価格性能比とブロック ストレージ パフォーマンスの点で Amazon Web Services(AWS)や Microsoft Azure、IBM SoftLayer を抑え、1 位を獲得しました。

Cloud Spectator は今年 1 月、Google Compute Engine、AWS、Microsoft Azure、IBM SoftLayer という 4 つの主要なクラウド サービスを対象に、全体的な価格性能比、VM パフォーマンス、ブロック ストレージ パフォーマンスのテストを行いました。その結果を分析した同社のレポートを見ると、これら主要なクラウド サービスが同じ条件下で比較されていますが、こうしたレポートは他になかなかありません。これらのサービスはそれぞれ料金モデルが異なっており、比較するのが難しいからです。

Cloud Spectator はレポートの中で、「パブリック クラウド IaaS 市場はパフォーマンスに関する透明性が欠けており、誤った情報や思い込みが生まれることがよくあります」と述べています。実際、RightScale はクラウド支出の最大 45 % が決して使われることのないリソースに浪費されていると推計しています。これは、どの企業にとっても IT 予算の重大な無駄遣いです。

Cloud Spectator のレポートには以下の 3 つの重要な洞察が挙げられています。これらの洞察は、クラウドの料金とパフォーマンスのよくある誤解を改めてくれます。

  • 洞察 1 : VM パフォーマンスはクラウド サービスによってばらつきがある - Cloud Spectator のテストでは、VM パフォーマンスで最大 1.4 倍、ブロック ストレージ パフォーマンスで最大 6.1 倍の開きがありました。
  • 洞察 2 : 料金に見合ったものが得られるとは限らない - Cloud Spectator の調査では、料金とパフォーマンスに相関関係は見られませんでした。
  • 洞察 3 : リソース競合(いわゆる “うるさい隣人の影響”)がパフォーマンスに影響することがある(ただし、クラウド ベンダーはこの影響を抑えることができる)- Cloud Spectator は、“うるさい隣人” が一部のクラウドで実際に問題になっていることを指摘しています。この問題に対処するため、一部のクラウド ベンダーは(ディスクのような)リソースへのお客様のアクセスを抑制し、同一ホスト マシン上の他の VM(=うるさい隣人)におけるリソース不足を補おうとしています。

Cloud Spectator のレポートはこちらから全文をダウンロードできます。主な調査結果は以下のとおりです。

主な調査結果 : Google が価格性能比でトップ

価格性能比を表す CloudSpecs Score(計算方法は後述)は、調査対象の IaaS 間で最大 2.4 倍の開きがあり、Compute Engine がこれら 4 つのクラウド IaaS の中で最高値を記録しました。調査で判明した、高いディスク パフォーマンスと最も安く設定された料金のおかげです。

https://storage.googleapis.com/gweb-cloudblog-publish/original_images/378579.gif

詳細については、Cloud Spectator のレポート『2017 Best Hyperscale Cloud Providers : AWS vs. Azure vs. Google vs. SoftLayer』をダウンロードしてください。

計算方法

Cloud Spectator が価格性能比のために用いた CloudSpecs Score は、ユーザーが各単価でどれだけのパフォーマンスを得ているかという情報を提供します。これは、コストとパフォーマンスの組み合わせに基づいて計算され、指標化された比較可能なスコアとして 0~100 の値をとります。

CloudSpecs Score の計算方法は次のとおりです。

price-performance_value = [VM パフォーマンス スコア] / [VM コスト]
best_VM_value = max{price-performance_values}
CloudSpecs Score = 100 * price-performance_value / best_VM_value

総合的な CloudSpecs Score の計算では、まず各 VM サイズごとに、ブロック ストレージの価格性能比スコアと vCPU およびメモリの価格性能比スコアの平均値を求めました。次に、すべての VM サイズについて得られた価格性能比スコアの平均値を算出しています。

* この投稿は米国時間 6 月 22 日、Compute Engine の Group Product Manager である Paul Nash によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。

- By Paul Nash, Group Product Manager, Compute Engine

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