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Google Cloud

Orbitera が Google Cloud のマネージド Kubernetes 環境に移行

2017年3月3日
Google Cloud Japan Team

Google Cloud が 2016 年秋に買収した Orbitera の主要なマイルストーンの 1 つは、Orbitera のマルチクラウド コマース プラットフォームを、AWS からマネージド Kubernetes 環境の Google Container Engine に移行することでした。この作業は既に完了し、マイルストーンに到達しています。

これは Kubernetes と Container Engine が成熟したことの証しです。Container Engine は、リリースから 2 年も経たないうちに最も人気のあるマネージド オーケストレーション サービスに成長し、Niantic の Pokemon Go を始めとするお客様はもちろん、Google Cloud 自体のサービスにも利用されています。

Orbitera は 2012 年に設立し、AWS の様々なサービス(EC2、S3、RDS、RedShift 等)を使い構築してきた自社のサービスを、Google Cloud のコンピュート カテゴリのプラットフォーム(Google Compute EngineGoogle App Engine、Container Engine)へ移行するメリットとデメリットを比較検討しました。その比較は最終的に Container Engine に移行することでサービスを刷新し、仮想マシン上で実行するモノリシック アーキテクチャから、コンテナを使ったマイクロサービス アーキテクチャに移行する絶好の機会になるという結論へ達しました。

新しいシステムで Orbitera の ISV パートナーは、多数のパブリック クラウドで自社のアプリケーションのテスト、プロビジョニング、継続課金管理ができるようになり、クラウドでソフトウェアを販売しやすくなりました。

Container Engine に移行すると Orbitera のサービスでも DevOps の実践が有効になります。Orbitera は現在、可用性を向上させるために複数のゾーンで動作し、各ゾーンに 3 つのレプリカを置いていますが、Container Engine を使うと需要に応じたマイクロサービスのスケールアップやスケールダウン、新しいリージョンやゾーンへデプロイも簡単に行うことができます。また、オペレーターがアプリケーションの新しいビルドを定期的に個々の Kubernetes ポッドにロール アウトし、新しいビルドが予期しない挙動をしたらにロール バックするような運用も容易に実現できます。

Container Engine はネイティブの Google Cloud サービスであることから、Cloud SQL やロード バランサなどの様々な Google Cloud Platform(GCP)サービスと統合されています。例えば Orbitera は、Google Stackdriver のアラートやダッシュボードを使い、すばやく効率的に問題に対応しています。

Orbitera は今後も Container Engine を使い、モジュラ化を進めたマイクロサービスと API を活用して、迅速に新しいサービスや機能を追加していくことで、Orbitera を使い AWS や Microsoft Azure をはじめとして様々なクラウドで動作しているソフトウェアをシームレスに、一貫して扱えるようにする企業にとっての価値となるように運営していきます。

Orbitera のサービスの Container Engine への移行について技術的に詳しく解説した記事も追ってお届けします。 移行を担当したエンジニアリング チームが、その経験から得た教訓や、Container Engine への移行を成功させるコツや工夫を紹介します。Container Engine について質問があれば、私たちの Slack チャンネルで聞かせてください。

* この投稿は米国時間 2 月 15 日、Google Cloud の Vice President of Engineering である Eyal Manor によって投稿されたもの(投稿はこちら)の抄訳です。

- By Eyal Manor, Vice President of Engineering, Google Cloud

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